これまでのコンピュータでは、PCも、お化けのような性能のスーパーコンピュータも、その動作の仕組みは、半導体に電気を「入れた」「入れない」の2つの状態を区別するというのが基本でした。
1つのビットは、「電気が入っている状態」と「電気が入っていない状態」のどちらかだったのです、電気が入っていれば「1」、電気が入っていなければ「0」という事だったわけです。
ところが、量子コンピュータではこの「常識」から異なっているといいます。それは量子力学の特徴の1つである「量子の重ね合わせ」と呼ばれている現象によって生じるそうです。ビットの単位である1つの量子が、「1」でもあり「0」でもある可能性が特定の確率であるのだそうです。既存のコンピュータ風に言いますと、1ビットの中に「1」と「0」が同時に存在できるということです。
では、「1」と「0」が同時に存在できるという状態ではどんなことが起こるのでしょうか。 簡単に言いますと、1つのビットで「1」と「0」が同時に表現することができるようになるわけです。これは一見当たり前のようですが、その意味は大きいのです。 例えば、入力で4ビットが扱えるシステムで考えてみることにします。
既存の方式のコンピュータの場合では、4ビットを使用して1つの値を表します。
4ビットでは16通りのデータを表現できるのですが、入力できるのは1回に1つだけです。ところが量子ビットの4ビットでは1つのビットが「1」も「0」も表現できるのです。つまり1回の入力で2の4乗、すなわち16通りのデータが入力できることになります。 その上、複数の量子ビットが「量子絡み合い」の状態になりますと、絡み合った複数の量子ビットが1つのまとまりとして扱えるようになるのだそうです。
量子力学においての絡み合いの関係とは、空間的に離れていたとしてもお互いに影響を与えることが可能であり、かつ、それぞれが独立することがない状態のことをいうそうです。量子絡み合いが可能でなければ、それぞれの量子ビットは単独の状態でしかデータを扱えないませんので、例え量子ビットが4つ存在していたとしても、それは「4個のマス」という状態にしか過ぎなかったのです。
これに対して、量子絡み合いの関係の状態にある量子ビットのそれぞれは、既存のコンピュータのように、複数のビットをひとまとめにして扱えうことが可能なわけです。